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あがり症の市販薬

市販薬

あがり症の市販薬として、最も有名なのは小林製薬が販売するイララックでしょう。

緊張抑制効果があるとされる薬で、処方箋がなくとも薬局で購入することができるので、あがり症の薬を試してみたい人にお勧めです。

イララックは植物由来のパッシフローラ乾燥エキス、チョウトウコウ乾燥エキス、カノコソウエキス、ホップエキスなどを配合することによって、イライラ感や神経の興奮状態を鎮めて気持ちを穏やかにしてくれます。

これらの効果によって緊張感も和らげることができます。

この効果は、服用後1時間ほどで現れ、7時間程度にわたって効果が持続します。

効果の現れ方は穏やかであり、病院で処方される薬に比べて効果がいまいちと感じられるのは市販薬である以上仕方のないことでしょう。

ただし、効果の現れ方が穏やかであると言うことは副作用も少ないと言うことです。

発疹、嘔吐、食欲不振などの軽度の副作用がまれに起きる程度であり、重い副作用が現れることはありません。

確実な効果を期待するのは難しいでしょうが、何か薬を試したい人が手始めに使うときには良いと言えます。

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あがり症に効果のある市販薬一覧

市販薬名 効果
イララックα いらいら感・緊張感・興奮感を鎮静すると同時にこれらの症状に伴う疲労倦怠感や頭重を緩和する
パンセダン 緊張感やイライラ感の鎮静並びにこれらの症状から起こる疲労感や倦怠感、頭重を和らげる
ノイ・ホスロール 不安感やイライラ、驚きやすいといった不快な自覚症状を改善し、正常な状態に治す働きがある
アガラン錠 言葉が出ない、行動できないといった緊張感を和らげると同時に緊張後の倦怠感や頭重を改善する
ウット 精神興奮や神経衰弱、その他の鎮静を必要とする諸症状を改善する
アロパノール 神経がたかぶったり怒りやすくなったりイライラしたりする神経症や不眠症を改善する
ノイロンホルテS 緊張感やイライラ感、神経の高ぶりを抑え、これらの症状から起こる頭重や疲労感を和らげる

イララックα

上記で紹介されているように、あがり症に効果があるといわれている市販薬の中でもっともポピュラーなのが小林製薬のイララックαです。

植物由来の生薬であることが特徴で、チャボトケイソウの全草から作ったパッシフローラエキス、カノコソウの根から作ったカノコソウエキス、ホップの果穂から作ったホップエキスなどを主成分としており、これらには高い鎮静作用があります。

副作用としてはまれに発疹やかゆみ、吐き気・嘔吐や食欲不振があるので、これらの症状が出た時は速やかに使用を中止して医師や薬剤師などに相談してください。1箱20カプセル入りで用量は大人(15歳以上)1回2カプセル、1日2回までとなっています。

パンセダン

イララックαと同じく上記で紹介されているように、あがり症対策の市販薬ではよく知られている製品です。パンセダンも植物由来の生薬を主成分としており、パッシフローラエキスの他、セイヨウヤドリギエキスやカギカズラエキスなどを配合しています。1箱に24錠入っており、用量は1回2錠、1日2回までとなっています。

植物由来の生薬は習慣性といった副作用のないことが利点です。ただし効き目が表れるまで個体差があるので、会議や試験など大切なイベントを前にした時はいきなり服用するのではなく、予め服用して効果が出るまでの時間や効果の度合いを確かめておけば、本番でも安心して使用できます。副作用はイララックαとほぼ同じです。

ノイ・ホスロール

TVCMの「動悸息切れにキューシン」でお馴染みの救心製薬が販売している鎮静剤です。ブクリョウやタイソウ、ケイヒにカンゾウといった生薬を主成分にしており、神経の高ぶりやお腹から突き上げてくるような緊張感を和らげる効果があります。

飲みやすい顆粒状であること、他の鎮静剤は子供に服用することはできないけれどノイ・ホスロールは子供にも飲ませられることが特徴です。

1箱12包入と36包入があり、用量は大人が1回1包、1日3回まで服用できます。7〜14歳は1回2/3包、4〜6歳は1回1/2包となっています。まれに起こる副作用としては皮膚の発疹や発赤、かゆみの他、手足のだるさや筋肉痛、つっぱり感があります。これらの症状が表れた時は直ちに医師と相談してください。

アガラン錠

日本臓器製薬が販売している鎮静剤で、カノコソウエキスやトケイソウ乾燥エキス、ニンジン乾燥エキスといった植物由来の生薬を主成分としています。製品名が示すように、会議での発表や結婚式のスピーチなど、人前で話す時の緊張緩和に役立ちます。この製品名であればプラセボ効果も期待できます。

用量は1回3錠で1日2回まで服用できます。1回分3錠がアルミ袋に包装されているので携帯に便利なのが特徴です。少量梱包で比較的価格が安いため、あがり症対策の市販薬を初めて使う人に向いています。

ウット

伊丹製薬が販売している鎮静剤で、他の製品が植物由来の生薬を主成分としている中で唯一、化合物で構成されています。主成分はブロモバレリル尿素とアレルイソプロピルアセチル尿素で、どちらも鎮静・催眠効果があります。これら2つの化合物は頭痛薬にも配合されています。

用量は1回1錠、1日3錠までとなっており、長期や過剰な服用は絶対に避けてください。2つの化合物の血中濃度半減期は12日と長いので、過剰摂取すると依存症になる可能性がある他、言語障害や歩行障害を起こす恐れがあります。また服用後は眠気が表れることもあるので車の運転や機械操作も厳禁です。

アロパノール

全薬工業が販売しているアルパノールは漢方の抑肝散(よくかんさん)を主成分としていることが特徴です。サイコ、ブクリョウ、ジュツなど7種の生薬で構成されており、神経の高ぶりやイライラ感、怒りを鎮めることに加え、女性の月経前症候群や更年期障害にも効果があります。

アロパノールにはフィルムコーティングの錠剤と内服液、顆粒状の3タイプがあります。アロパノールの利点は子供も服用できることです。したがって子供の場合は錠剤よりも分量を計りやすい顆粒状がおすすめです。

また内服液は水を必要としないのでいつでも飲めるというメリットがあります。副作用はまれに皮膚の発疹・発赤、かゆみの他、動くと息が苦しくなる、足がむくむなどの症状が出ることがあります。これらが発症した時は使用を中止し、速やかに医師と相談してください。

ノイロンホルテS

オール薬品工業が販売している植物由来の生薬を主成分とした鎮静剤です。主成分の構成や分量はイララックαとほとんど同じで、異なっているのはイララックαがカプセルであることに対し、こちらは錠剤になっていることです。用量は1回3錠で1日3回までとなっており、1箱に30錠入っています。

以上のあがり症対策一般薬はすべて第2類医薬品に分類されているので、薬剤師が常駐している薬局の他、ネット販売でも購入できます。ただし、登録販売店側は情報提供の努力義務があるので使用上の注意を表記しているショップを選んだ方が無難です。

なお、以上の一般薬はすべて他の鎮静剤との併用を禁じています。他にも持病によって服用できない場合があるため、必ず各一般薬の使用上の注意を読んでください。

あがり症の治療法

人前で話す機会があると動悸が激しくなる、大切な約束がある前は夜も眠れなくなる、などといった緊張感による「あがり症」の症状は誰にでも起きることです。

ただし緊張感にはレベルがあり、人によっては過呼吸になったり冷や汗が出て脳貧血になったり、吐き気を催したりなど実務や生活に影響が及ぶ場合もあります。「あがり症」にはいろいろな治療法があるので、自分の緊張感のレベルに合った治療法を選択してください。

あがり症におちいりやすいタイプ

あがり症は神経的な部分が引き起こす症状だけに、おちいりやすい人にはパターンがあります。まずは自分がどのタイプなのか把握することで治療法の糸口が見えてきます。

なんでも「恥ずかしい」と感じるタイプ

ワイシャツが皺だらけでもジャケットに穴が空いていても平気な顔をしている人がいる一方で、ちょっとしたほころびがあるだけで出かけるのを躊躇したり、他の人から教えてもらっただけで極端に「恥ずかしい」と感じる人もいます。

恥ずかしさは誰にでもある自己防衛本能です。しかし自己防衛のレベルが高くなるほど何事に対してもアドレナリン分泌量が多くなり、緊張感が高まってあがり症におちいってしまいます。

勝手に「悪い方向」へ考えてしまうタイプ

まだ実際に起きているわけでもないのに悪いことばかり想像すると、現実に直面する前から緊張感が高まり、交感神経が活発化して眠れなくなったり動悸が激しくなったりします。

この傾向が強い人は過去、実際に失敗した経験があります。その経験が違う状況でも失敗したことだけを思い出させることによってネガティブ思考が先行し、同じ失敗をしたくないという思いが、あがり症を引き起こします。

自分がいつも「見られている」と思い込んでいるタイプ

あがってしまう、緊張してしまうのは自分が周囲から見られている、注目されているのが理由だから、できるだけ言動や服装などを目立たなくして、人から見られないようにしたいと願うタイプもあがり症にはまりやすいといえます。

行動が消極的であると物事を他人任せにする傾向が生まれ、自分がしなければならないことを目前にすると目立たないうちに終わってしまえばいいという自己逃避に向かうため、いつまでも緊張感に慣れることがありません。

自分は「完璧」と勘違いしているタイプ

上記の3タイプはあがり症が事前に発症するタイプですが、このタイプは現実に直面した時に発症します。何事に対しても積極的で自分が率先しますが、その行動を批判されたり注意されたりすると瞬間的にカッとなって怒り出します。

カッとなるのは自分の行動が完璧で他の人より優位に立っているという勘違いが要因で、その指摘に正確性があるほど自分が恥ずかしくなる、つまり自己防衛本能が働いて攻撃に転じるのです。キレやすいと思っている人も自分はあがり症の可能性があると思ってください。

あがり症を克服する3つの治療法

厳密に言うと現在、あがり症は病名ではなく性格を表す言葉のひとつでしかありません。ただし、このあがり症が進行して激しい動悸や嘔吐感などの症状が出るほどになると社会不安障害(SAD)という精神的な病気になります。

あがり症が初段階であれば自己治癒も可能ですが、実務や生活に支障が出るような場合は迷わず心療内科やメンタルクリニックへ行って診察を受けてください。

認知療法

あがり症の初段階であれば個人または周囲の協力で実行できる治療法です。あがり症を発症する原因を突き止め、それを否定するのではなく受け止めることで少しずつ治癒させます。

上記の例で言えば、過去に失敗経験があるために悪い方向へ考えていくタイプの場合、その失敗経験を心の中にしまいがちですが、それを周囲にカミングアウトしたり、その失敗を周囲から肯定されたりすることによって心理的不安を消していきます。

あがり症の原因が本人でも分からない場合はカウンセラーや医師と対話しながら物事に対する「思い込み」を検証し、そこからあがり症になると思われる認識や経験を抽出して本人の不安を取り除いていきます。

行動療法

認知方法から1段階進んだ治療法で、あがり症の原因を行動で克服します。上記の例で言えば、自分がいつも見られてと思い込んでいることから消極的になるタイプの場合、わざと人のいる場所で発表の機会を設けるなどの積極的な行動にトライする方法です。

ただし、行動療法はいきなり過激に実践すると逆に緊張感を高め過ぎたり不安感を強めたり、時には恐怖心さえ引き起こしてあがり症を悪化させる可能性もあります。したがって行動療法を取る際は話し方教室など積極的な行動を肯定する場所で始めることが原則とされています。

薬物療法

あがり症の症状は端的に言うと体内分泌物が過剰分泌し、それが心臓や血管の筋肉につながって収縮力を高めることで発症します。したがって服用薬を使うことで分泌物を押さえたり、逆に緊張を和らげる分泌物を出せばあがり症の症状は改善されることになります。

心療内科や精神科で社会不安障害と認定された時、治療法として薬物療法が使われます。使用される薬は医師によって若干異なりますが、主に使われるのがSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬:Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)です。

セロトニンは緊張を和らげる分泌物です。分泌後は再び細胞内に回収されますが、その回収を防いでセロトニンの量を増やすのがこの薬です。現在、国内では100万人以上が使用しており、デプロメール、ルボックスなどの商品名で販売されています。

あがり症の薬物治療としてはSSRIの他、以下のような薬が処方されています。

薬名 商品名 効能
ベンゾジアゼピン系抗不安薬 デパス、セルシン、コレミナール、リーゼ、メイラックスなど 抗不安、催眠、鎮静に作用するベンゾジアゼピン受容体を刺激して興奮を抑える
交感神経β受容体遮断薬 インデラル、テノーミン、メインテート、ハイパジールなど 心臓の機能に作用するβ1受容体の活動を遮断し、心臓が過剰に拍動することを抑える
ベンゾジアゼピン系抗てんかん薬 リボトリール、マイスタン、ベンザリン、 ランドセンなど ベンゾジアゼピン受容体を刺激して抑制性の神経伝達物質GABAの作用を亢進させる

以上の治療薬は市販品ではありません。したがって購入には医師の処方箋が必要です。なお、SSRIを含む上記の治療薬には食欲不振やめまい、倦怠感や眠気などが副作用としてまれに発生することがあります。また長期に使用すると依存症を引き起こす可能性があります。

あがり症が社会不安障害まで進行した場合、薬物治療は即効性を持ちますが根本治療にはいたりません。完全治癒を求めるなら薬物治療だけに頼らず、社会不安障害の原因を取り除く認知行動療法も同時に行った方が効果的です。

パンセダンも有名

この他、佐藤製薬が販売するパンセダンもよく知られた薬です。薬局で手軽に購入することができます。

パンセダンにはパッシフローラエキス、セイヨウヤドリギエキス、カギカズラエキス、ホップ乾燥エキスが配合されており、これによってイライラを抑えて緊張感を緩和します。 

持続時間に関しての明記はされていません。

しかし、体験者のレビューを見てみるとイララックに近いものがあるようで、おおむねイララックと同様の持続時間を目安としておけばよいと思います。

副作用もイララックと同様、発疹、嘔吐、食欲不振などがあらわれるだけで重度の副作用は見られません。

市販薬は、病院で処方されるデパスやインデラルといった薬に比べると確実に効果は小さく、あがり症の改善を期待して服用してみても思った通りの効果が得られないと言うことが多いことでしょう。

したがって、あがり症の薬を手軽に試してみたいと言う人は使ってみるとよいかもしれませんが、手っ取り早く症状を緩和したい場合には病院で薬を処方してもらうのが最も良いと言えます。

私が極度の「あがり症」を克服した方法

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